【2021年8月版】ネットで話題となった面白い広告 | 花火開催地に駅貼りポスター

インターネット上で話題となった面白い広告をまとめました。
今回は2021年8月話題となった広告についてご紹介します。

花火大会のある駅に掲出「あんさんぶるスターズ!!」ポスター

東京メトロ表参道駅 駅貼りポスター

アイドルプロデュースゲーム「あんさんぶるスターズ!!」で実施された駅広告がファンを中心に話題となりました。

あんさんぶるスターズ!!は、Happy Elements株式会社が提供する、アイドル育成ジャンルの人気スマートフォンゲーム。アニメ化されるなど、人気を博した前作「あんさんぶるスターズ!」のリニューアル版として2020年にリリースされました。

今回の駅貼りポスターは、2021年7月より実施している「夏休みはあんスタ!!キャンペーン」の1企画である「みんなでは花火!100,000発!!」にちなんで掲出された広告です。
プレイヤーがゲーム内で獲得できるポイントを集め、その数に応じて花火を打ち上げることができる企画となっています。

今回、こちらの企画にちなんで、全国各地で有名花火大会が開催されている各駅にキャラクターをデザインした広告を掲出されました。

例えば、東京都の東急二子玉川駅では「世田谷区たまがわ花火大会」、新潟県のJR長岡駅では「長岡まつり大花火大会」と各エリアで有名花火大会があります。北は北海道、南は熊本県と全国28駅(29箇所)の花火大会開催地最寄り駅でポスターが掲出されました。

参考:あんさんぶるスターズ!!公式Twitter

各駅によってポスターに描かれたキャラクターが異なることもあり、ファンを中心に拡散。自分の“推し”を探したり、各地のファンがアップした画像を通してコミュニケーションが取られていました。
Twitter上で略称である「あんスタ」で検索をすると、各エリアで掲出されたポスターをユーザーの投稿から見ることもできます。

JR岐阜駅

JR上諏訪駅

西鉄福岡天神駅

あんスタ公式Twitterが8月23日に発信したポスター掲出の宣伝したツイートは、12,000リツイート、32,000いいねを記録(2021年8月30日時点)。投稿当日は多くのユーザーによって関連投稿されており、ヤフーリアルタイム検索によると、「あんスタ 花火」を含むツイートが1,200件を超えるなど、ファンを中心に話題となったことがうかがえます。

参考:ヤフーリアルタイム検索
「あんスタ 花火」を含むツイート数
(2021/8/1-2021/8/30)

依然として新型コロナの影響でイベントが中止となる場面は多いですが、こういった取り組みは面白いですよね。自分の最寄り駅にどのキャラクターが掲出されているのか、行ってみないと分からないドキドキ感とワクワク感はファンにはたまりません。

各駅のポスター写真を投稿したツイートは、数千、数万とリツイートされ、実物を見る事ができないユーザーにも広く届けられました。駅貼りポスター1枚であれば、1週間数万円ほどの掲載料なので、単純な広告費用で見たら相当費用対効果が良いのではないでしょうか?

最近流行っている「応援広告」同様、ファンが好きなモノ・好きな人を“応援したい”と思う気持ちは計り知れませんね。

広告実施期間:2021年8月23日~

JR貨物が日経新聞に掲載「鉄の使命。」


JR貨物(日本貨物鉄道株式会社)の新聞2面を使った広告が話題となりました。
同広告は、8月25日に日経新聞朝刊に出された広告。2019年より毎年掲載されており、企業としての姿勢と想いを発信しています。

今年は、「鉄の使命。」をテーマに、社会インフラとして必要不可欠な物流を繋げるための自分たちの使命を表現。コンセプトムービーと併せて公開されました。

<広告全文>

鉄の使命。
電車を走らせることに全力を尽くす。
脈々と受け継がれてきた この鉄道魂は、
逆境の時、さらに強く、そして熱くなる。
物流をつなぐことは、人と社会の日常をつなぐこと。
だからJR貨物は今、全国をつなぐ
貨物鉄道ネットワークを強靭化し、
シームレスな総合物流サービスを構築することに
グループの総力を挙げて挑んでいる。
この国の日常が続いていくために、走り続ける。
それが、私たちの変わらぬ使命だ。
挑戦、そして変革。

JR貨物の公式Twitterでは、この新聞広告の関連ツイートが537リツイート、2,037リツイート(2021年8月30日時点)を記録。ユーザーからは「かっこいい」「強い意志を感じる」といったポジティブな意見が多数みられました。

実際の掲載紙

2面で大きく表現しているからか、画像で見るよりも迫力を感じられる仕上がりになっていました。物流を繋ぐ使命を全うしつつ、挑戦し続けようとする同社の姿勢が鮮明に伝わってきます。

過去2年に実施した広告も2面掲載で、「鉄の○○。」をテーマに想いを発信。同社の姿勢が風化することなく、会社として根付いている様子がうかがえます。

参考:日本貨物鉄道株式会社 (右)2019年掲載 (左)2020年掲載

今回の広告は新聞広告の他、主要駅で駅広告でも実施されました。
普段、私たち消費者と直接関わりの少ない業種ではありますが、新聞や駅広告などのマス寄りのメディアで企業姿勢を示す手法は企業のブランドイメージアップにも繋がります。

来年はどのようなデザインの広告になるのか、楽しみですね。

広告実施期間:2021年8月25日(新聞広告)

オリンピックパートナーの駅広告

東京都内の主要駅で実施されたオリンピック装飾

2021年8月は、東京オリンピック開催に合わせ、オリンピックパートナーが各地で大規模な広告展開を行いました。主要駅、主要媒体を長期に渡ってジャックし続ける光景に度肝を抜かれた方も多いのではないでしょうか?今回はその中でも、圧巻の迫力で各駅をジャック展開していた「SK-Ⅱ」「galaxy」「コカ・コーラ」の広告をご紹介します。

P&Gプレステージ合同会社「SK-Ⅱ」

東京2020オリンピックの公式スキンケアブランドの「SK-Ⅱ」は都内各駅、各エリアで大規模な広告展開を実施しました。駅貼りポスター、駅サイネージ、屋外ビジョン、駅看板…とその種類は多岐にわたり、8月中、東京都内の様々な場所でSK-Ⅱの広告をご覧になった方は多いのではないでしょうか?
特に、JR渋谷駅構内・構外の主要大型媒体を抑えた広告展開は、まさに圧巻でした。

(左)渋谷駅ハチコ―ボード(右)渋谷駅エスカシート

(左)ハチコ―ボード3(右)ハチコ―ボード2

サムスン電子ジャパン株式会社「Galaxy」

東京オリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーのサムスン電子は、渋谷、新宿、新橋を中心に大規模な広告を展開しました。渋谷駅では、地下エリアを中心に円柱や集中貼りを展開、サムスン電子の主要ブランドである「Galaxy」を訴求する内容となっていました。長期に渡って実施しているため、連休等で渋谷駅を訪れた人はもちろん、通勤・通学で渋谷駅を利用する層に広く認知が進んだのではないでしょうか。

ちなみに、先ほどのSK-ⅡがJR渋谷駅(地上)Galaxyが地下鉄ホーム(地下)をガッツリ抑えていた様子でした。渋谷駅では1週間単位で大型広告が入れ替わることが多いので、丸々1ヶ月枠が抑えられていた事には正直驚きました。

(左)田都渋谷臨時集中貼(右)道玄坂アドサークル

(左)東京メトロ霞ヶ関駅 駅貼り(右)東京メトロ丸ノ内線 まど上ポスター

コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社「ENJOY“+1”」

東京オリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーのコカ・コーラは東京駅構内で「ENJOY“+1”」をスローガンとしたプロモーションを展開。駅ホームに向かう階段やサイネージ、駅看板で広告が掲出されました。パラリンピック期間中には、同社が賛同する「#WeThe15」の取り組みに関する広告を掲出。自社商品のロゴを意図的にぼかしたデザインのクリエイティブで、ユーザーに関心を持ってもらえるよう訴求を行いました。

(左)中央通路 電照デジタルシートセット(右)東京ブライトピラー

東京駅臨時集中貼り

まとめ

2021年8月は、オリンピックパートナーの広告が印象的な1ヶ月となりました。上記でもご紹介したSK-Ⅱやgalaxyの広告は、渋谷駅を8月中ずっとジャックしていたこともあり、「印象に残っている」方は非常に多いのではないでしょうか?

特にSK-Ⅱは、主要駅を広くカバーし、駅や駅前ビジョンと媒体も幅広く出していました。実施媒体の中には、1週間で数百万円する媒体も数多くあったので、どれだけの広告費が投下されたのか…少し興味深い部分はあります。ここまで規模の大きな広告は中々お目にかかれないので、私としては貴重な経験だったと思っています。

一方で、あんスタの取り組みは面白いですよね。サービスに多くのファンが付いているからこそ活きた内容だったとは思いますが、オンライン花火大会の宣伝で全国各地の花火大会開催地にポスターを展開する、Webとリアルを上手く掛け合わせたプロモーションでした。

来月はどのような面白い広告に出会えるのか、楽しみですね。

今回ご紹介した広告以外にも、話題になった広告を以下の記事で紹介しているので、併せてご覧ください。
面白い広告まとめ | ネットでバズった話題の広告


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