中野駅に突如出没した大量の“かに” | 面白くてインパクトのあった広告3選

日常に溶け込み、私たちの生活圏内に広く浸透している広告。

そもそも広告は「自社商品・サービスを認知してもらうこと」、
「最終的に購入や会員登録など、何かしらのアクションを起こしてもらうための手段」として活用されています。

昨今では、新聞や雑誌、看板等のオフライン広告に出稿した内容がSNS上で話題となって拡散された事例も多くなり、
いわゆる「バズり狙い」の面白広告も増えてきた印象があります。

今回は、2020年12月に展開された広告で、広告担当者視点から面白くて記憶に残ると感じた広告・クリエイティブ3選について紹介します。
媒体選定やクリエイティブ作成にあたって、少しでも参考になれば嬉しい限りです。

中野駅に突如出没した大量の“かに”

JR中野駅中央線ホーム 下りエスカレーター

2020年11月中旬頃、JR中野駅の中央線ホームから駅構内に向かうエスカレーター途中に大量発生した“かに”。

少し不気味な雰囲気もするこの“かに”の正体は、
JR東日本が実施中のキャンペーン「北陸新幹線に乗って『かにを食べに北陸へ。』」 の掲示物。

「北陸のかに」の魅力を伝えるとともに旅行会社や地元の方々と連携して「北陸のかに」を食べに行く旅を提案する趣旨で実施されています。

この企画自体、JR東日本の主要駅やびゅうプラザ、主な旅行会社店舗のほか、
首都圏の主な列車内などで広告展開を行っていますが、中野駅のこの衝撃的な“かに”クリエイティブが話題となりました。

SNSでも話題となり、Twitter上では、

中野駅の北陸カニ広告に狂気を感じております…
カニは可愛いけど中野駅のこれやったひとは常軌を逸している。
中野駅、カニ推しがすごい…

といったコメントを写真付きで投稿している方も。

よくみると、飛び出してきている“かに”もちらほら。

実際に私も見に行きましたが、ほぼ実物大の“かに”の群れはまさに圧巻。
しかも、広い中の駅の中でも、中央線ホームの下りエスカレーター部分のみというのも面白い。

初見だと思われる方が驚いた様子で眺めていたり、“かに”を指さしながら面白そうに話す二人組など、
インパクト抜群なこの広告に関心を寄せていた方が多くいらっしゃった印象でした。

広告実施期間:2020年12月21日~2021年3月31日

年末年始を首都圏で過ごす同郷者に向けた熱いメッセージ

池袋駅構内の壁面ポスター

池袋駅構内に設置された、「ばかたれーーーっ!!」が印象的な広告。
広島県観光連盟が発信した、首都圏に住む広島県出身者に向けたメッセージ広告が話題となりました。

もともと、「広島に帰っておいで」という帰省応援メッセージを掲出する予定だったところ、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて掲載を断念。
今回の広告では「一体いつになったらみんなに安心して帰っておいでと言えるのか。本当にさみしくて、悔しい想いです。」とやりきれない気持ちをぶつけています。

また、最後のメッセージでは「なかなか会えんのは寂しいけれど、こっちはこんな感じで元気にやっとるよ。みなさんの帰る場所は、絶対、無くなりゃあせん。じゃけぇもうひと踏ん張り、一緒に頑張ろうや。また会えるのを、待っとるけぇ。」と温かい応援メッセージで締めくくっています。

このメッセージ広告は2020年12月21日から27日まで首都圏の主要6駅(東京駅、大手町駅、渋谷駅、新宿駅、池袋駅、横浜駅)に掲出されました。
広島県出身者に限らず多くの方に、この熱いメッセージが届いたのではないでしょうか。

東京駅丸の内線改札出てすぐ

私も東京駅の丸の内線改札近くに設置された広告を実際に見てきました。

改札から見える、大きな牡蠣の写真と「ばかたれーーーっ!!」の文字はインパクトは抜群。
近くを通ったカップルが話のネタにしていたり、立ち止まってメッセージを読み込む方もちらほらいらっしゃいました。

また、駅広告はユーザーとの接触時間が短い分、文字を少なくして写真やイラストを大きく見せるのがセオリーのところ、
全体の7割近くが文字で埋め尽くされたクリエイティブに面白さを感じました。

広告実施期間:2020年12月21日〜2020年12月27日

新たな広告手法!?フラッグを使った動画コンテンツ放映

JR品川駅構内 巨大フラッグ広告

ポータブル電源・ソーラーパネルを販売する株式会社Jackery Japanが実施した品川駅の駅広告が話題となりました。

新しい広告手段の可能性を模索する実証実験を兼ねて今回実施されたのが、大型フラッグへのプロジェクターによる動画放映。
JR品川駅中央改札内に設置された大型サイズ(縦3,200㎜×横4,800㎜)のフラッグで通常は表裏でクリエイティブが印刷されています。
(掲載費は通常、1週間あたり4,000,000~6,000,000円。フラッグ広告は実施する枚数によって掲載料金が異なります。)

今回、大型フラッグ3基6面のうち1面にプロジェクターで投影を行い、動画広告を配信しました。
実証実験ではありますが、今後、1つの媒体として利用されるようになれば、
これまでのフラッグ広告では困難であった曜日・時間帯別での素材切り替えや動画放映が可能となります。

画像右側の一面で投影を行いました。実際の動画放映風景はこちら。

明るい駅構内での投影では「動画コンテンツは正直見にくいのではないか」と思っておりましたが、想像に反してくっきり見えたのは驚きでした。
どうやらプロジェクターを2台設置し、放映するフラッグ面に対して同じ映像を「重ね打ち」投影することで、品川駅構内でも視認可能な明るさを実現していたようです。

将来的に実用化となれば、例えばイベント当日でもイベント前と最中で広告内容を出し分けたり、決まった時間のみで広告を放映したりと、自由度高く面白い広告展開が出来るようになるかもしれませんね。

ちなみに、Jackery Japanはこの他にも、各電鉄での中吊り広告や主要駅構内での広告を実施、年末年始で賑わう各駅で大規模なプロモーションを実施しています。

都営大江戸線 電車内中吊り広告

広告実施期間:2020年12月14日~2020年12月20日

まとめ

今回、最近話題となった面白い広告を紹介しました。

最近のオフライン広告の傾向として、SNSを加味した広告展開を検討される企業が多くなってきています。
現に、今回ご紹介した使用した「かに」と「ばかたれーーーっ!!」の広告に関しては「面白いクリエイティブ」としてSNSで話題となり、多くのユーザーによって発信、拡散されました。
結果として、広告予算以上の広告宣伝効果を獲得できていたようにも感じています。

また、「Jackery」のような全く新しいメディアへの出稿も、話題性が高く、今まで見たことがないユーザーにもインパクトを与えることができていました。

予算や時期の兼ね合いもありますが、いつもとは違う広告施策にもぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?


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