スタートアップ企業の広告・PR事例7選

個性が際立つスタートアップ業界の広告事例

近年、国内で増加傾向にあるスタートアップ企業。

今までにない新しい市場を開拓し、短期で急成長を見せているスタートアップ企業ですが、掲出する広告も独創的で注目を集めています。インパクトがあるだけでなく、自分達が開発した今までにない新しいサービスや商品の魅力を、広告という限られたスペースの中でいかにわかりやすく伝えるか、様々な工夫が見られます。

今回は2021年~に掲出されたスタートアップ企業による広告の事例をご紹介します。

YOU TRUST「すごい人は、ここにいる。」

渋谷駅構内に掲載された大型広告

キャリアSNSサービス「YOUTRUST」を運営しているスタートアップである株式会社YOUTRUSTが2021年8月末から9月にかけて、都内の主要駅にて掲出した大型の駅貼りポスター広告やサイネージ広告が注目を集めました。

品川駅構内に掲出されたサイネージ広告

「YOUTRUST」は友人や仕事仲間とのつながりから仕事のオファーが来たり、仕事の情報を得ることができるキャリアSNSサービス。
こちらの広告では、このサービスについての説明はありませんが「すごい人は、ここにいる。」というコピーとともに「YOUTRUST」で影響力の大きいユーザーの投稿を掲載。SNSサービスの雰囲気を体験できる広告となっており、多くの駅利用者の興味関心を集めていました。

さらにこの広告に投稿が掲載されたユーザー自身が様々なSNSを通してこの広告について紹介しており、「YOUTRUST」ユーザーも巻き込んだ広告展開となりました。

カミナシ 国際ホテルレストランショー出展

現場改善プラットフォーム「カミナシ」を運営しているスタートアップである株式会社カミナシは、東京ビッグサイトで2022年2月15日から4日間にわたって開催された「第50回 国際ホテルレストランショー」に出展。これに伴い、会期中、東京ビッグサイトの最寄駅であるりんかい線国際展示場駅と、ゆりかもめ線東京ビッグサイト駅の駅構内エスカレーター壁面に駅貼りポスター広告を掲出しました。

紙のイラストとともに、「たかがペーパレス、されどペーパレス。」や「現場の紙を、限りなくゼロへ。」などのコピーを記載したシンプルな広告で、来場者へ向けてカミナシの存在感をアピールしました。

新型コロナウイルスの影響による人材不足でデジタル化による業務効率化が求められている外食・宿泊・レジャー産業にターゲットを絞ったインパクトのある広告展開でした。

Thingings「写真も、採用も、解像度が大切です。」

採用プラットフォーム「sonar」を運営しているスタートアップであるThinkings株式会社は2021年6月14日、渋谷駅や表参道駅などを中心に計13駅で駅貼りポスター広告を掲出しました。

広告には、就活生の証明写真が掲載されていますが、全て見づらい写真となっており、「写真も、採用も、解像度が大切です。」というコピーで「採用の解像度を上げ、真のマッチングを実現する。」という自社が掲げるビジョンをアピールしました。

今回の広告は採用担当者へのPRだけでなく、就活生へのエールも込められているため、就活生が履歴書作成のために利用する機会の多い、駅構内の証明写真機周辺に掲出。掲出場所にもこだわった広告でした。

SHE株式会社「今年はシーライクスで私らしい働き方叶えませんか?」

渋谷駅構内に掲載された大型広告

Webスキルが学べる女性向けキャリアスクール「SHElikes」を運営しているスタートアップ、SHE株式会社が2022年1月、初のCM放送開始に合わせて東急田園都市線渋谷駅構内に大型広告を掲出しました。

広告では本業を続けながら副業したり、未経験からデザイナーになったりと、女性の様々な働き方を表現。「SHElikes」で学んだ後の自分らしく働く姿を想像させるような広告となっていました。

また、渋谷駅以外にも、東京メトロ表参道駅構内に駅貼りポスター広告を掲出し、さらに東京メトロ銀座駅構内にある大型ビジョンでサイネージ広告を配信。大規模な広告展開で一気に「SHElikes」の知名度を高めました。

oVice 5秒出社

スタートアップ企業のoVice株式会社が2022年1月17日に都内主要駅構内や電車内、タクシー車内などに、バーチャル空間「oVice」の広告を掲出しました。

「oVice」はバーチャル空間の中で自分のアバターを使用し、社内の人とコミュニケーションがとれるツールです。コロナウイルスの流行により、出社せずに在宅で勤務するなど、働き方が見直されている今、バーチャルオフィスの需要も高まり、様々な企業にて取り入れられています。

今回の広告は多くのビジネスマンが利用する新宿駅などの駅構内や電車内、タクシー車内、エレベーター内などに掲出。さらに日本経済新聞・読売新聞・朝日新聞にも広告が掲載されました。シンプルなデザインですが、大きな「5秒出社」というコピーがとてもインパクトがあり、多くの人の記憶に残る広告となりました。

AI-Credit 「お父さん、オレの奨学金を使いこんでくれて、ありがとう。」

お買い物のポイント還元を最大化するキャッシュレスマップアプリ「AI-Credit」(2022年1月「ポモチ」に名称変更)を運営しているAIクレジット株式会社(2022年1月「株式会社オモチ」に社名変更)が2021年6月にJR盛岡駅とJR二戸駅に駅貼りポスターを掲出しました。


白地にコピーのみのシンプルな広告ですが、そのコピーの内容に注目が集まりました。「お父さん、オレの奨学金を使いこんでくれて、ありがとう。」というインパクトのあるコピーの下には、AIクレジット株式会社の足澤憲氏から父へ向けたメッセージを掲載。
自分の奨学金まで使いこむ金遣いの荒い父への恨み節かと思いきや、父のためにお金に苦労した経験のおかげで「AI-Credit」というアプリを作ることができたという父への感謝が綴られていました。

長文のポスターでありながら、立ち止まって目を通したくなる広告とSNSを中心に話題になりました。父への手紙の送り主である足澤氏の故郷ということで盛岡駅と二戸駅に掲出されましたが、ネット上で拡散されたため全国区に。結果的に費用対効果の高い広告となりました。

VALX 「おい親父、上場するから、あと3年生きてくれ。」

フィットネスブランド「VALX(バルクス)」を展開するスタートアップ、株式会社レバレッジが2022年6月13日に群馬県立高崎高等学校、JR高崎駅、上信電鉄高崎駅の3ヶ所にポスター広告を掲出しました。

今回の広告には株式会社レバレッジ代表の只石昌幸氏が、2020年に亡くなった自身の父親へ向けた長文の手紙を掲載。「おい親父、上場するから、あと3年生きてくれ。」という手書きのコピーが印象的な広告となっており、この広告を読んだ多くの人の心を惹きつけました。

今回の広告は、先にご紹介したAI-Creditの駅広告同様、代表の只石氏の故郷の駅に掲出。一目では何のPRなのかわかりにくい広告ですが、読み入るととても温かい内容の文章で、企業の認知度を向上させたのではないでしょうか。

まとめ

広告費の差はありますが、どれも様々な工夫を凝らした広告でスタートアップ企業の発想力が活かされていました。

デザインやコピーだけでなく、広告掲出場所にもこだわっており、限られた予算でいかに効率的にPRするか、各企業のアイディアが光る広告ばかりでした。
今後登場するスタートアップ企業の広告にも注目していきたいですね。


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