【2022年6月版】ネットで話題となった面白い広告6選 | だんだん小さくなるキンチョーの新聞広告

インターネット上で話題となった面白い広告をまとめました。
今回は2022年6月に話題となった広告6選についてご紹介します。

キンチョー だんだん小さくなる新聞広告

大日本除虫菊株式会社(キンチョー)が3日間連続で掲出した浴室用の防カビ剤「お風呂の防カビムエンダー」の新聞広告がネットで話題になりました。

初日に掲出された全面広告

「お風呂の防カビムエンダー」はキンチョーが発売している防カビ剤で、浴室内に吹きかけるだけでカビの繁殖を防いでくれる新商品です。今回、カビが最も気になる梅雨の時期にあわせ、3日間連続で広告を掲出。シンプルなデザインですが面白い内容となっており、ネット上でも話題になりました。

まず初日には紙面の1ページすべてを使った全面広告を掲出。広々としたスペースの真ん中には商品の写真とロゴが入っており、左上に数行のコピーがあるというシンプルなデザインですが、コピーには、「お風呂の防カビムエンダーを知ってもらうだけのために、こんな全面広告する必要あるんか。三分の一くらいのスペースでええんとちゃうか」と広告の大きさを指摘するコメントが入っています。これに対し、「明日、やってみます」との回答がありますが、翌日にはまた面白い広告が掲載されました。

2日目に掲出された全5段の広告

2日目の新聞広告は前日より少し小さくなっていました。しかし、左上のコピーには、「‥‥もっと小さくてもええんとちゃうか」との指摘が。そして3日目にはこのような広告となりました。

3日目に掲出された新聞広告

3日目は小さな突き出し広告になり、「いくらなんでも小さすぎる でっかくしてくれ」とのコピーが。3日間にわたるPRは面白い展開を見せ、多くの人の注目を集めました。

新聞広告が掲出されていた3日間、ネット上でもこの新聞広告を楽しみにする声が多く見られました。

3日間連続で見たくなる面白い広告でした。サイズがどこまで小さくなったか気になって探してしまう人もいるほどの注目度で、商品の認知度向上を目的とした広告としては大成功だったのではないでしょうか。
キンチョーは昨年もユニークな広告を掲出し注目されましたが、今年も多くの人の記憶に残る広告となったと思います。

昨年キンチョーが掲出した面白い広告は以下をご覧ください。
【2021年7月版】ネットで話題となった面白い広告3選 | 新宿東口に現れた3D巨大猫

BMSG 新章突入

SKY-HI氏によるマネジメント&レーベル「BMSG」が渋谷駅周辺に掲出した屋外広告が話題になりました。

MAGNET by SHIBUYA109の看板に掲出された巨大広告

「BMSG」はSKY-HI氏が代表取締役を務めるマネジメント&レーベルで、シンガーソングライターのNovel Coreさんや7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」が所属。今回、「BMSG」設立からまもなく2年が経つということで、渋谷の街中に多数の屋外広告を掲出し、渋谷をジャックしました。

黒地にダイナミックな「新章突入」の文字が記載され、インパクトのある広告に。「新章突入」にはさらなる挑戦の予告という意味が込められています。この他にもSKY-HI氏やNovel Coreさん、BE:FIRSTのメンバーらBMSG所属アーティストの写真が入ったバージョンもあり、全11種類の広告が渋谷の街中に掲載されました。

さらに、それぞれの広告の下の部分には、「#新章突入_B1」や「#新章突入_S1」などの謎のハッシュタグが付いており、この謎が解けるとBMSGからのサプライズメッセージがわかるという仕掛けもありました。

また、今回の広告掲出場所を地図上でつなぐと「917」という文字が現れるようになっています。この「917」には2022年9月17日に開催される「BMSGフェス」の予告の意味が込められていました。

ネット上ではこのハッシュタグに込められた謎を解こうと奮闘する人たちのコメントが多数見られました。

一目でわかりにくい屋外広告でしたが、これが逆に話題性を高めた広告でした。広告の掲出場所を地図上で辿ると数字になるというのも面白い仕掛けですよね。
謎を解こうと、ファンを中心に多くの人がTwitter上で情報交換し、その結果ネット上で拡散されました。SNSと上手く連携できた斬新な広告だったと思います。

WACK トレインジャック

トレインジャックされたJR山手線の車両

音楽事務所WACKがJR山手線の車両で実施したトレインジャックが話題となりました。

今回のトレインジャックは、毎年、WACKが実施している渋谷をジャックする広告キャンペーンの一環。2022年はタワーレコード渋谷店の屋上にて「渋谷で アオッ!渋谷でWACKなりの祭 WACKアオッ!SUMMER 2022」をテーマに縁日企画が開催されました。

この縁日企画の開催期間中、JR山手線の車両がトレインジャックされた「WACK DENSHA」が走行しただけでなく、全国のタワーレコードでWACKメンバー特製のメンコが配布されたり、渋谷Q2ポイントにて広告が掲示されるなど、WACKファンにはうれしいキャンペーンの数々が実施されました。

渋谷Q2ポイントに掲出された屋外広告

WACKのトレインジャックはネット上でも話題になりました。

WACK DENSHAに遭遇できたファンはラッキーでしたね。
「祭」という文字がインパクトがあり、「何のお祭りのPR?」と思った人もいるのではないでしょうか。
ファンでなくとも縁日企画へ行ってみたくなる面白い広告でした。

ポケモンGO×ポケモンカードゲーム コラボ広告

東急渋谷駅の東横線と田園都市線を繋ぐコンコースに掲出された大型広告

『ポケモンGO』の制作会社であるNianticと、ポケモンカードゲームを販売している株式会社ポケモンが渋谷駅周辺に掲出したコラボ広告がネットで話題になりました。

今回の広告ではコラボ企画をPR。ポケモンカードゲームに登場するポケモンがポケモンGOに登場したり、伝説レイドバトルにミュウツーが登場したりと、ポケモンファンにはうれしいコラボ企画が実現しました。

東急渋谷駅構内コンコース壁面には大型広告を掲出。広告の左半分がポケモンGO、右半分がポケモンカードゲームとなっているデザインで中央には「GO TO POKECA!」のコピーが記載されています。
また、今回のコラボ企画を記念し、渋谷の街をミュウツーの屋外広告がジャックしました。

渋谷PARCOには等身大のミュウツーフィギュアが登場。ネット上でもミュウツーによる広告ジャックで盛り上がっていました。

「ミュウツー襲来」の文字がとてもインパクトがある広告でした。等身大のミュウツーフィギュアはネット上でも見に行きたいと言う人が多く見られました。
イベントはポケモン関連のゲーム同士のコラボで注目度の高い企画でした。ポケモンセンターがある渋谷での広告ジャックで、ポケモンファンを中心に多くの人へイベントのPRができたのではないでしょうか。

丸紅 ONE PIECEとコラボした企業広告

丸紅株式会社が日本経済新聞朝刊に6月14日・15日の2日間連続で掲出した新企業広告が話題になりました。

6月14日に掲載された企業広告「出航準備」篇

6月15日に掲載された企業広告「出航」篇

大手総合商社・丸紅では世界の様々な領域で事業を展開しています。今回の新企業広告では、尾田栄一郎氏による人気少年漫画「ONE PIECE」とコラボ。関係が無さそうに見えますが、世界の仲間と力を合わせて様々な課題を乗り越えていくという共通点から今回のコラボが実現しました。

「出航準備篇」では丸紅のロゴが「ONE PIECE」の主人公・ルフィの麦わら帽子を被っており、「明日、出航。」というコピーを記載。「出航篇」では5人の麦わらの一味が、丸紅の船「マルベニ―号」へエールを送っているようなイラストが掲載されました。「出航篇」の左上には今回の企業広告への思いや決意表明などを掲載しました。

「出航篇」左上に記載されていたコピー

この予想外のコラボレーションにネット上でも驚きの声が続出しました。

なんだこれ! 丸紅とワンピースすご! 
・日経の丸紅宣伝、ワンピースだ!かっこいいね
丸紅さん、攻め過ぎてて好き
丸紅の全面広告が ココロに刺さる。

今回のコラボはとても新鮮だったと思います。意表を突くコラボでインパクトが大きく、多くの人が注目した新聞広告でした。
この
ONE PIECEシリーズの企業広告は今後も続くそうで、7月には「航海篇」が公開予定。「もしも丸紅がONE PIECEの世界にいたら」をテーマに、丸紅の事業について紹介していくそうです。次回の「航海篇」も楽しみに待ちたいと思います。

応援広告

2022年6月も様々なセンイル(応援)広告がネットで話題になっていました。今回は日本の11人組ボーイズグループ「INI」のメンバーのセンイル広告3つをご紹介したいと思います。

まず一つ目にご紹介したいのが尾崎匠海さんのセンイル広告。こちらのセンイル広告は目黒駅に掲出されていました。

目黒駅構内に掲出されていたセンイル広告

このセンイル広告は尾崎匠海さんの6月14日のお誕生日に合わせて掲出。メンバーカラーのオレンジの背景に、ファンが描いたオリジナルのイラストが可愛らしい広告でした。

2つ目は6月3日にお誕生日を迎えた後藤威尊さんのセンイル広告です。渋谷駅構内に掲出されていました。

渋谷駅構内に掲出されたセンイル広告

こちらも後藤威尊さんのイラストが描かれたセンイル広告となっています。シンプルな色合いですがとてもおしゃれなデザインですよね。
ネット上ではこの広告を見に渋谷を訪れたファンも多く見られました。

最後にご紹介するのは中国出身のメンバー、許豊凡(シュウ フェンファン)さんのセンイル広告。こちらも渋谷駅構内に掲出されていました。

渋谷駅構内に掲出されていたセンイル広告

許豊凡さんのメンバーカラーである紫を基調とした温かみのあるデザインのセンイル広告でした。

3枚のセンイル広告をご紹介しましたが全てテイストの異なるデザインで、メンバーの個性の部分を表現しているように感じました。センイル広告を見る為に訪れるファンも多く、センイル広告自体が一大イベントとなっている印象でした。
今後もどのようなセンイル広告が登場するか、注目したいと思います。

まとめ

2022年6月は面白いコラボ広告が多かった印象でした。
ポケモンGOとポケモンカードゲームのコラボはファンにはうれしい企画だったと思います。多くの人が行き交う渋谷の街中に現れたミュウツーの屋外広告は注目を集めました。
丸紅とワンピースのコラボレーションは予想外のコラボでした。丸紅の船の名前が「マルベニー号」というのも、とてもユニークで面白いですよね。今後の展開が楽しみです。

キンチョーの新聞広告は広告の出し方がユニークで面白かったですね。
今年は3日間連続の掲出でしたが、3日分の広告を並べてSNSなどで拡散している人も多く、かなり大きな宣伝効果があったのではないでしょうか。キンチョーが次回どんな広告を出すのか、また楽しみになりましたね。

BMSGの屋外広告は難易度高めの謎解きがSNS上で話題になっていました。全ての広告に記載されているハッシュタグをチェックしたり、広告掲出場所を把握できないと謎は解けないので、今回の広告は全ての広告をチェックしてくれた熱心なファンへ向けての広告だったというのが分かります。ファンが喜ぶ粋な演出の広告でした。
WACKのトレインジャックもファンへ向けた個性的な広告でした。WACK DENSHAに乗れただけでもイベントに参加したような気分になれそうですね。

今までに話題になった面白い広告について、以下の記事でもご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
面白い広告まとめ | ネットでバズった話題の広告


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